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大河ドラマ「どうする家康」史実をもとにライター角田晶生が振り返る 【どうする家康】実はまだ死んでない!元康に裏切られた吉良義昭(演:矢島健一)はその後どうなった?

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三河一向一揆の混乱に乗じて挙兵するも……

さて、しばらくは大人しくしていた吉良義昭。しかし永禄6年(1563年)に三河一向一揆が勃発。一説には松平家臣団の約半分が寝返ってしまったとも言われる大混乱の中、どさくさに紛れて挙兵したのは言うまでもありません。

……このさわぎに時を得て吉良義昭。荒川頼持。松平三蔵侑次。松平監物家次。松平七郎昌久等又叛逆してをのが城に立こもりしかど。かたはし攻おとされき……

※『東照宮御実紀』巻二 永禄七年―同十年「一向宗一揆」

共に決起したのは弟の荒川頼持、松平侑次(すけつぐ)、松平家次(いえつぐ)、松平昌久(演:角田晃広)。ただし力を合わせた訳ではなく、己が野心のためにめいめい暴れ回ったため、各個撃破されてしまったということです。

再び敗れた吉良義昭は赦免を乞うも許されず、三河を去って流浪の末に近江国(滋賀県)へたどり着き、そこで生涯を終えたと言います。

終わりに

義昭(よしあきら)

今川氏真がはからひにより、東條城にうつり住し、永禄四年東照宮兵を遣して、しばゝゞかの城をせめさせたまふ。義昭力つきて降をこひしにより、赦免ありて岡崎に居らしむ。六年一向専修の門徒等が為に、義昭主将となりてそむきたてまつりしにより、賊徒平治ののち、また東條の城をせめたまふ。この時義昭罪を謝し、降をこふといへどもゆるされず、近江国に出奔し、西條の流終にたゆ。

※『寛政重脩諸家譜』巻第九十二 清和源氏(義家流) 吉良

以上、吉良義昭のその後について紹介してきました。彼ら反対勢力の一掃により、家康は三河支配の基盤を固めていきます。

果たしてNHK大河ドラマ「どうする家康」では義昭がどんな悪あがk……もとい奮戦を魅せてくれるのか、今から楽しみですね!

※参考文献:

  • 『NHK大河ドラマ・ガイド どうする家康 前編』NHK出版、2023年1月
  • 『徳川實紀 第壹編』国立国会図書館デジタルコレクション
  • 『寛政重脩諸家譜 第一輯』国立国会図書館デジタルコレクション
 

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