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江戸時代、世間で大炎上した旗本と吉原遊女の心中事件「藤枝心中」をご紹介

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「藤枝心中」のその後

事件のあと、藤枝家は改易処分となります。外記の母と妻は押し込め処分(一定期間幽閉される刑罰)を受けています。

事件がセンセーショナルであったことから、「君と寝ようか 五千石取ろか なんの五千石 君と寝よ」という端唄が流行するほどに。また、岡本綺堂はこの事件をもとに『箕輪心中』という小説を書いています。

ちなみに、実際の彼の石高は4000石ですが、語感の良い5000にしたという説があります。また、『箕輪心中』の名前の由来は、心中場所が現在の台東区三ノ輪(当時の箕輪)だったからと言われています。

江戸の三大心中にも数えられる

江戸時代は心中が多かったとも言われています。そのなかでも、今回ご紹介した「藤枝心中」は江戸の三大心中とも。ほかの二つは、元禄16年(1703年)の曾根崎心中、そして享保5年(1720年)の心中天綱島です。

ちなみに、曾根崎心中と心中天網島は近松門左衛門によって浄瑠璃にされ、「心中ブーム」を巻き起こすまでになります。男女の心中が相次いだため、享保8年(1723年)には江戸幕府が心中ものの浄瑠璃の上演を禁止するまでに至りました。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

 

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