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10歳以下の幼い子も…異国に売られていった日本人少女たち「からゆきさん」の売春の実態【前編】

10歳以下の幼い子も…異国に売られていった日本人少女たち「からゆきさん」の売春の実態【前編】:2ページ目

からゆきさんのほとんどは幼い少女

からゆきさんとして海外に渡航した日本人女性の多くは、農村、漁村などの貧しい家庭の娘たちでした。つまり当時の日本では少女の人身売買が普通だったのです。

幕末に来日したオランダ人の軍医の記録の中に、日本人少女の売春について

「全然本人の罪ではない。大部分はまだ自分の運命について何も知らない年齢で早くも売られていくのが普通なのである。」(沼田次郎、荒瀬進共訳『ポンぺ日本滞在見聞記』雄松堂、1968年)

という文章も残っています。

彼女たちを海外の娼館へと橋渡しした斡旋業者、女衒たちは貧しい農村などをまわって年頃の娘を探し、海外で奉公させるなどと言ってその親に現金を渡しました。

親の方も娘の「奉公」の内容については大方の察しは付いたでしょうが、どうにもできないほど貧困が蔓延していたのです。

後編に続きます

 

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