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江戸に異国の動物がやって来た!大フィーバー起こしたゾウと尿が薬とまで謳われたラクダ

江戸に異国の動物がやって来た!大フィーバー起こしたゾウと尿が薬とまで謳われたラクダ:2ページ目

不思議な背中のコブ!その尿は救命薬とされたラクダ

1800年代にはラクダが数回やって来て、浅草や両国などで行われた興行では江戸の人々を驚かせた。この絵には次のような説明が山東京伝によって書かれている。

身の丈9尺、頭は羊に似てうなじ長く、脚に3つ節があり、座るときは脚を3つに折る、ゆえに乗る時便利なり。草木類を食すが、特に大根が好みである。
重い荷物を背負っても1日100里の道を労せず。柔和にして人に馴れ易し。
さらには霊獣としての効能もあり、ラクダの尿は救命の霊薬なる。
この錦絵を貼っておくと、子供の疱瘡や麻疹を軽くし、また、雷をも避ける。

ラクダは霊獣で尿は救命の薬になると紹介されている上に、この絵自体に病気を治したり、雷除けの効果があるとまで謳われているのだ。

ちなみに、絵に描かれている唐風の衣装を纏った人物たちは全員日本人。「西方の霊獣」「天竺舶来の霊獣」という売り出しイメージに合わせ、唐人っぽい衣装で笛やトライアングル、太鼓を囃していた。

江戸の人々はそのエキゾチックな雰囲気に心を奪われたのではないだろうか。

 

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