お正月飾りやご祝儀袋…日本の暮らしを彩る「水引」の歴史、種類や使い分け:3ページ目
シーン別・水引の使い分け色々
せっかくなので水引の色と意味合いについても調べてみたので、ご祝儀袋などを購入する時の参考になるかも知れません。
赤&白……お祝い全般に用いられ、よく紅白と言われますが、あくまでも赤です。
紅&白……皇室関連のお祝い限定。紅は赤とは異なり、染め上がると黒っぽく見えるそうです。
金&銀……結婚や結納、長寿や受章など、一生もののお祝いに使われることが多いです。
金&赤……神社のお札やお正月飾りなど、神様関連に使われることが多く、人間のお祝いにはあまり使われません。
黒&白……香典やお供えなど、仏事で多く使われるそうで、黒を喪(も)の色とする欧米文化の普及と共に広まったそうです。
黄&白……使い方は黒白と同じで、黒を紅と見間違えやすく、皇室に対して不敬とならないよう用います(黄色は仏教における尊い色であるため)。
銀&銀……両方銀なので双銀(そうぎん)とも言います。こちらも香典など、仏事に用いられます。
黒&銀・青&白……黒白と同じく、仏事に用いられます。銀は白、青は黒に準じる色です。
白&白……双白(そうはく)とも言われ、主に神事で用いられます。
まあ大抵はお祝い関係なら赤白、特に結婚なら金銀、仏事であれば黒白(の水引がプリントされた封筒)が売られているので選ぶのに苦労はしないと思いますが、雑学として知っているだけでも楽しいものです。
終わりに
以上、水引に関するトリビアをまとめてみましたが、お正月や行事などに限らず、最近ではそのアート性に着目したアクセサリーなども人気のようです。
日本の「結び」文化を代表する水引について、もっと知って学んで、出来れば生活の中に採り入れていきたいと思います。
※参考:
内野敏子『水引 基本の結びと暮しの雑貨』文化出版局、2015年10月
田中杏奈『水引で結ぶ二十四節気の飾り』日東書院本社、2019年12月
水引あれこれ-歴史-伊予水引金封協同組合