西郷隆盛の弟・西郷従道には刺青があった?刺青師の間で伝承のように語られるエピソードを紹介!:3ページ目
易聖・高島嘉右衛門の予言
借金で身売りしなければいけないという状況の中、お雪を助けた人物がいました。名前を高島嘉右衛門といい、あまり知られていませんが、横浜を作ったとまで言われるほどの大物です。
嘉右衛門は事業をしながら易にも秀でており、「易聖」と呼ばれ多くの予言を残しています。その嘉右衛門によると、お雪には「万人を救う相がある」とのこと。
女性の身でそのようなことができるはずがないと判断した嘉右衛門は、おそらく恋仲になった吉三が救うのだろうと思い、さらに易を立てて占います。出た卦は「天火同人」。
同人、先に号咷し而して後に笑う。大師克ちて相遭う。
引用元:「横浜」をつくった男~易聖・高島嘉右衛門の生涯~
大師とは戦を意味しているので、後に大戦を迎えて吉三は勝利を収め、お雪と再会を喜び合うのだろうと嘉右衛門は予言をしたのです。
嘉右衛門は数多くの事業に関わりながら、あまり表に出るようなことはせずに国を想いながら活動した人物でした。そのため、お雪を救うことは国を救うことに繋がると思ったのでしょう。