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原文を読むと見えてくる!当時の庶民生活のリアルが描かれた「東海道四谷怪談」

原文を読むと見えてくる!当時の庶民生活のリアルが描かれた「東海道四谷怪談」

ト呼び歩き、思わず軒を見る。
這いまといしかぼちゃ、残らず顔と見へる。

岩波文庫、東海道四谷怪談だと249ページ。民谷伊右衛門が知らずに幽霊のお岩とのラブシーン、その庭を覗き込んだ連れの長兵衛がわっと驚き逃げ去る。

ハロウィーンのカボチャはパンプキンであって日本カボチャではないらしいですが、七夕のころから冬至にかけて保存できるので、日本のハローウィンであるお盆でも食べられます。

51vzbbBCN9L._SX347_BO1,204,203,200_四谷怪談といえばお岩さんですが、原文を読んでいくといやゆる狂言回しであって、鶴屋南北が描きたかったのは当時の庶民生活のリアルではなかったのかと思えるほど、風俗描写も生き生きとして面白いです。

私はシンガポールのインターナショナルスクールでIBDPの日本文学を教えていますが、課題図書リストの半分ほどは古典作品です。日本のジェーンオースティンにあたる紫式部が1000年以上昔に活躍しているのだから、日本文学の豊かさは半端じゃない。

原文は最初はとっつきにくいかもしれない。漢字の読みや言葉の区切りがわかりにくいなら、歌舞伎を観てから読むといいです。ユーチューブからご紹介。

四谷怪談の初演から50年ほどで明治維新だから、幕末に至る大変動の予感がホラーとして表現されたかのよう。経済的貧困にあえぐ武士階級と台頭する商人、大変動する時代状況のなかでもがく女性たち、会話劇だがどこから読んでも面白い。

今年はシンガポールにも滝沢歌舞伎や海老蔵歌舞伎がやってきました。シンガポールで日本の伝統文化が発火し世界へ向けて広がり始めました。「海辺のカフカ」も「NARUTO」も公演され、大盛況。いくつか観劇すると伝統演劇の舞台装置や演技が効果的に用いられているとわかります。

日本の伝統文化はまさに世界に輸出できる金銀ダイアモンドの鉱脈!

※トップ写真はWikipediaより、葛飾北斎画「近世怪談霜夜星」

 

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