雛飾り、本来は左(向かって右)が男雛。現在は右に座する関東雛が優勢なのは何故?:4ページ目
立雛(たちびな)
直立した二体の雛人形です。天児が男子、這子が女子とみなされ、二体で一対の原型となったと言われています。人形という文字が「ひとがた」から「にんぎょう」と呼ばれるようになったのは、中世の頃(鎌倉時代と室町時代を合わせた4世紀頃)からと言われています。
紙雛(かみびな/かみひいな)
紙雛は、その名の通り身体を紙で作ったものに衣装を着せた物で江戸初期に始まりました。
衣装は和紙か布地で作り、室町風俗を写したもの。男雛は烏帽子で袴に小袖、女雛は袖を前に重ねて細幅の帯姿の形でした。平面的な造りなので自立することは出来ず、雛壇や屏風に立てかけて飾りました。
寛永雛(かんえいびな)
寛永(1624年から1645年)に誕生。立ち雛に代わり、座った姿の「座り雛」に変化しました。15センチほどの小さなお雛様で、頭と冠は一木造りで着物から手先はつけません。
お顔は平安時代の京風。段飾りは1段もしくは2段の低い台に屏風のみと、収納しやすいものでした。