室町時代、応仁の乱で大活躍した悪党「骨皮道賢」が残した6日間の武勇伝:3ページ目
勃発した応仁の乱、高忠との訣別
かくして高忠の下で目付として盗賊の取り締まりなど活躍していた道賢ですが、やがて二人にも訣別の時がやってきます。
応仁元1467年、室町幕府の内部で勃発した家督争族&権力抗争が、将軍家までも巻き込んだ大規模な武力衝突にエスカレート。
後世に言う「応仁の乱」ですが、高忠と道賢は、総大将の細川勝元(ほそかわ かつもと)が第8代将軍・足利義政(あしかが よしまさ)を傀儡に担ぎ上げている東軍に属して戦います。
しかし、タイミングは不明ながら道賢は勝元によってヘッドハンティングされていたらしく、高忠とは別行動をとるようになります。
その動機は不明ですが、目先の恩賞に欲を出してあっさり鞍替えしたのかも知れませんし、あるいは東軍の総大将である勝元から別動隊を組織するよう命じられた高忠に「今こそ旦那への恩返し」とばかり、気風を示したのかも知れません。
しかし、道賢がその胸中を明らかにして、高忠に別れを告げるエピソードでも残っていればよりドラマチックなのですが、残念ながらそのような記録はなく、今も謎のままとなっています。