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ボーイズラブは仏教僧が元祖?寺院は男の娘文化の発信源:平安時代の雑学【8】:2ページ目
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ボーイズラブなら大丈夫…でも心配な坊さん、法会の席でカミングアウト!
平安時代を始めとした中世日本の文学はボーイズラブについての記述が多く、どの作品も楽しく読めてしまうので、迷ってしまうことでしょう。筆者が個人的におススメなのが、『宇治拾遺物語』に記された、平安時代を舞台にした物語です。
源雅俊と言う貴族が法会を開いた時、一生不犯(※1)の僧侶を招いたのですが、彼は鐘を鳴らす役目なのに、それをしようとしません。どうしたのか聞くと、
「うーむ…“かわつるみ”はどうなのでしょうか?」
と言い出したのです。“かはつるみ”とは、同性間の関係とも、自分で欲望を処理することとも言いますが、今回は前者説を採用します。
それを聞いた皆は大爆笑、どのくらい“かわつるみ”をしたのかと尋ねると、
「おお、昨日も致し申した」
と僧侶は答え、ますます人々が笑い転げている間に逃げてしまった…と言う笑い話なのですが、ボーイズラブ全盛の平安時代とは言え、男色も恋愛でもあることを気にしていた僧侶がいたことが見て取れます
事実、こうした男色の風潮は、地獄へ落ちる罪になると批判されることもありましたが、仏様に救いを求める儀式なのだからと言わんばかりに、多くの僧侶がボーイズラブを謳歌しました。後にこの文化は武士にも受け継がれ、衆道として広まっていきます。
(※1)いっしょうふぼん。異性との交わりをしない戒律
画像:Wikipedia『観音菩薩』『衆道』
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