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清少納言とは気の合う友人?枕草子のやりとりを探る:藤原行成 編

清少納言とは気の合う友人?枕草子のやりとりを探る:藤原行成 編:2ページ目

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2018/07/18

顔を見る間柄

あるとき、行成は冗談のように

「仲よしなども人に言はる。かく語らふとならば、何か恥づる。見えなどもせよかし」

「枕草子」(校注・訳:松尾聰・永井和子「新編日本古典文学全集」/小学館より)

「あなたと仲がいいと人からも言われています。こう親しくするのであれば何を恥ずかしがることがありましょうか。私に顔を見せてくださいよ」と言うのです。当時、女性が顔を見せるのは親姉弟、夫くらいのものでした。顔を見せるなんて「親しい関係になりましょう」と言っているようなものです。

このとき清少納言は、「いみじくにくければ(後略)」と、自分がにくらしい顔をしていますから、そういう人は好きになれないと以前おっしゃったあなたには見せられません、とかわしています。これに行成は

「げににくくもぞなる。さらば、な見えそ」とて、おのづから見つべきをりも、おのれ顔ふたぎなどして見たまはぬも……(後略)

「枕草子」(校注・訳:松尾聰・永井和子「新編日本古典文学全集」/小学館より)

と、「にくらしくなるのはよくない、それなら見せてくださるな」と言って、自然に顔を見てしまいそうなときもわざわざ自分の顔をふさぐなどして見ないようにしたのだといいます。

そんな行成でしたが、とうとう清少納言の顔を見てしまうときがきます。三月末の朝早くのことでした。清少納言はそばに誰か人がいるのはわかっていましたが、それは則隆(もと夫則光の弟)であろう、と思っており、それなら気にする必要はないと思っていました。ところが、現れたのは行成だったのです。

気を抜いていた清少納言は顔を隠す暇もなく、バッチリ見られてしまったのです。

行成は、

「『女は寝起き顔なむ、いとかたき』と言へば、ある人の局に行きて、かいば見して、またも見やするとて来たりつるなり。まだ上のおはしましつるをりからあるをば、知らざりける」

「枕草子」(校注・訳:松尾聰・永井和子「新編日本古典文学全集」/小学館より)

と、「女は寝起きの顔を見るのが難しいというから、ある人の局に行って覗き見をしてきた。ひょっとしたらあなたの顔も見られるかもと思いやってきたのですよ」とあっけらかんと答えています。

とうとう顔を見られてしまった清少納言。恋人というよりは、冗談を言い合ういい友人といった関係に思えるエピソード。二人はだいたい10歳前後年が離れています(行成が年少)が、気の合う間柄であることがよくわかりますね。

 

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