ゆるキャラのルーツはここ?日本の古くから愛され続けている”古キャラ”たち
キャラクター天国、日本。47都道府県ごとにキャラクターがいるのは当たり前、キャッシュカードから地域のスーパーのチラシ、薬屋さんの店頭までキャラクターがあふれかえっていますよね。いたるところにいるキャラクターの多さは、海外から日本に来る旅行者が驚くことの一つです。
近ごろは「ゆるキャラ」たちの人気投票まで開催されています。さまざまなメディアが発達して、多くのキャラクター達を見かけることが多くなり、キャラクターが活躍する場も格段に増えてきています。
でも、そんなキャラクターのルーツが江戸時代、いえ、もっともっと古い時代かも知れないって考えたことはありますか?あらためて身の回りを見てみると、意外な所に日本の古くから愛され続けているキャラクターが隠れているんですよ。
信楽焼のたぬき
まずは、おなじみのかわいらしい「信楽焼のたぬき像」。
飲み屋の入り口などでも見かけることがある、たぬきの置物、子供よりも大きかったり、酒とっくりを抱えていたりと大きさや形にバリエーションが多くありますが、妙に人間臭い風貌は共通しています。この焼き物のたぬきは昭和10年頃考えられたものだと言われています。
葛飾北斎も動物を擬人化
かの有名な葛飾北斎もタヌキ、キツネを擬人化した絵を描いています。
タヌキが僧侶の格好をして座っています。顔はタヌキなんですが、この落ち着いた佇まいは侘び寂びがわかっていそう。
こちらは僧侶姿のキツネ。風に吹かれ、枯れた風情が漂う背中です。
招き猫
招き猫にもいろんな種類があり、基本の白ネコタイプのものから金、銀などのゴージャスタイプ、赤・青・黄・緑・黒・ピンクなどさまざまな色が登場しています。
海外からの観光客のおみやげとしても人気の高いアイテム。右手をあげたものや逆に左手をあげたもの、他にも両手をあげたホールドアップタイプまで形もさまざま…。みんな違ったご利益があるそうです。
招き猫の発祥地については伏見稲荷、豪徳寺、浅草周辺などいくつかの説があるようですが、共通しているのは江戸時代に生まれた。ということです。
キツネのお面
こちらもポピュラーなキツネのお面。今でもお祭りのお面屋さんで、樹脂製の人気アニメキャラクターのお面などと並んで売られています。その歴史は古く、神事の際に舞う「神楽」に使われていて、はじまりは1000年程前にまでさかのぼるとか。
日本人は根っからのキャラクター好き?
いかがですか?絵や像、お面など形はさまざまですが、日本人はずっと昔から動物を擬人化したり、デフォルメして身の回りに置いていたんですね。こうしてみると、日本中でゆるキャラがブームになったり、アニメで擬人化キャラクターが人気になったりするのは当然のことと言えましょう。日本人にとってのキャラクターとのつながりは、遺伝子レベルのものなのかも知れません。