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庶民も満喫の江戸時代の川開き!物売り舟や屋形船、連日の花火で隅田川は大賑わい:2ページ目
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川開きが始まった理由って?
川開きが始まったきっかけは、単なる暑気払いではありませんでした。享保18年(1733)5月28日、前年に飢饉とコレラ流行でなくなった数万人の死者を供養するために、水神祭を行ったのが、始まりだったのです。川沿いにある店が、施餓鬼としてたくさんの花火を打ち上げたので、それ以降川開きと花火は切り離せないものになりました。※施餓鬼(せがき)=主に、お盆の時期に行われる仏教行事のこと
花火は当時の川開きに賑々しく華を添えました。当時の花火師で有名だったのは鍵屋と玉屋。花火見物の掛け声としてもよく知られている玉屋は、将軍・家斉の日光参拝の前夜に自宅を全焼し、処罰・廃業になったとか。
気温も上がるこの3ヶ月は、隅田川で花火や水泳もOK。江戸っ子たちにとっては最高の娯楽シーズンだったのです。
今もなお、多くの人が訪れる隅田川の花火大会。華やかな競演に目を奪われる花火大会の主旨は、「伝統の両国川開き花火大会を継承する行事として開催すること」。大混雑を覚悟の上で、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?川開きでワクワクした江戸っ子たちと同じように、花火を観ながら心躍るひとときで季節限定の楽しみを満喫するのも、素敵ですね。
[参考文献]- エディキューブ(2013)『彩色江戸の暮らし事典』双葉社
- 丹野顯(2010)『江戸で暮らす』新人物往来社
- 大江戸探検隊編著(1999)『大江戸暮らし:泣いた! 笑った! 江戸庶民の素顔と風俗』 PHP研究所
トップ画像:国立国会図書館ウェブサイトより
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