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芸妓さんになる為の舞妓さん…になるための修業期間「仕込みさん」って何?

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夕方からはもっと忙しい!

夕方になると、芸舞妓さんたちはお座敷に上がる準備を始めます。芸舞妓さんたちは化粧をし、男衆(おとこし)さんが来ると着物の着付けが始まります。これらの手伝いも仕込みさんが行います。仕込みさんはお姐さんたちの支度の合間を縫って、夜のお仕事のために腹ごしらえをします。

芸舞妓たちの身支度が終わると、仕込みさんはお姐さんたちの荷物を持ち、お座敷のあるお茶屋まで送り届けます。芸舞妓さんたちがお座敷から帰って来るのは、深夜です。お姐さんたちが入浴してから、仕込みさんもやっとお風呂に入れます。

朝から晩まで休みなく働き、仕込みさんには「自分の時間」というものが全くありません。

仕込みさんは覚えることがいっぱい

仕込みさんは、雑務の他にも京言葉独特のアクセントや、花街特有の言葉、礼儀作法やしきたりも覚えなくてはなりません。理不尽なことを言われても「へぇ、おおきに」と笑顔で答えること、相手を立てる言い回しなども身に付ける必要があります。

このような生活が、舞妓としてデビューするまでの半年〜1年続きます。舞妓を志して来た少女の半数以上が仕込みさんの期間に辞めていくとのことですから、いかに厳しい毎日であるか想像に難くありません。

見習いさんとしてお座敷へ

お店出しの日取りが決まってからの数週間は、「見習いさん」としてお座敷へお姐さんたちと一緒に上がるようになります。「現場研修」として、お座敷での雰囲気を学んでいくのです。見習いさんは半人前なので、舞妓特有の「だらりの帯」が短くなった「半だら」と呼ばれる帯を締めています。

このような厳しい毎日に耐えて来た仕込みさんたちが、晴れて「お店出し」をして舞妓さんとなるのです。京都の花街で、短い「半だら」の帯を締めた若い舞妓さんを見かけたら、努力家の彼女達の前途にエールを送りたくなりますね。

 

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