小栗忠順から情報リーク!大河『逆賊の幕臣』で松坂桃李演じる旧主と富を築いた三野村利左衛門とは:3ページ目
幕末維新の動乱を乗り越える
やがて倒幕の機運が高まると、利左衛門は三井家と共に新政府(薩長藩閥)へ資金提供を行うなど、滅びゆく幕府に巻き込まれぬよう存続を図りました。
一方で恩義ある小栗忠順に対しても千両を贈ってアメリカへの亡命をうながすなど、どちらへ転んでもよいよう最善の布石も怠りません。
しかし小栗忠順は利左衛門の好意を辞退し、所領の上野国権田村(群馬県高崎市)へ隠棲します。そして新政府軍に捕らわれ、慶応4年(1868年)閏4月6日に処刑されてしまいました。
あまりにも潔すぎた旧主の最期を、利左衛門は惜しんだことでしょう。
やがて幕末維新の動乱も落ち着いてきた明治6年(1873年)、利左衛門は豪商の小野組と共同で第一国立銀行(現代のみずほ銀行)を設立しました。
しかし小野組は翌明治7年(1874年)に経営破綻で銀行事業から撤退してしまいます。
いっぽう利左衛門は明治9年(1876年)、三井銀行(現代の三井住友銀行)を設立しました。これが日本初の民間銀行となります。
貧困に苦しんだ浪人の子から大銀行家へと成り上がった利左衛門は、明治10年(1877年)2月21日に世を去りました。
享年57歳、死因は胃癌だったそうです。死後の30年以上が経った大正4年(1915年)、日本の金融発展に貢献した功績から、従五位を追贈されます。
終わりに
今回は幕末から明治にかけて活躍した三野村利左衛門の生涯をたどってきました。
怪しげな素性や前半生、そして小栗忠順と組んでのインサイダー取引など、ダーティな面が印象に残ります。
とは言え幕末維新の混乱した世の中を乗り越えるには、清濁併せ呑む度胸や器量が求められたことでしょう。
果たして大河ドラマ「逆賊の幕臣」では、どんな三野村利左衛門が描かれるのか、楽しみにしています。
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※参考文献:


