【ブラッサム】前代未聞の同棲後押し!なぜ珠を次男の元へ送り出した?叔母・照子と実在モデル・藤村カツの思惑:3ページ目
照子は「まさに“ブラッサム”している人」
照子を演じる山田真歩さんいわく、
照子はまったく迷いがなく、1ミリも自分を疑っていない人だと感じました。じめっとしたところがなく、すごくカラッとしていて、まさに“ブラッサム”している人。晩年の宇野千代さんにも通じるような、自分を信じ切っている強さを持っていると思いました。(NHK「ブラッサム」公式サイト)
確かに、その通りのキャラクター。悪びれるところもなければ遠慮するそぶりもなく小気味いい。こんな強さが欲しいなと思わされる魅力的な人物だと思います。
「自分がいいと思ったことは間違いない」という信念のベースには「相手にとってそれが一番いい」という思いがあるから、ただの自己中にならず相手にす〜っと届くのでしょう。
このドラマの舞台、大正時代は女性が堂々と意見を主張社会でした。自分の思うがままに確信を持って発言する行動力のある照子のような女性は、まだまだ希少な存在だったのかと思います。
モデルとなった藤村カツも照子と似ている感じが
この木村照子のモデルとなった人物は、宇野千代の実母・宇野トモの姉の藤村カツと考えられます。千代の最初の結婚相手・藤村亮一とその弟藤村忠の母親です。
宇野千代の自伝的小説『生きていく私』でも何度か登場するのですが、まさにドラマの照子を彷彿させるような人でした。
千代が長男の亮一から逃げてから数年後、臥龍橋の河原の店で氷を食べていたカツが、通りすがりの千代を見かけて声をかけたのでした。
「ありゃ、千代さんかいの。あんまり別嬪におなりたので、よっぽど、見間違えるところじゃったでよ」(「生きて行く私」)
人々の千代の噂話もなんのその、堂々と気軽に姪に声をかけほめる気さくな伯母。その時、隣に座っていたのが、次男の藤村忠だったのです。
この再会がきっかけで、宇野千代は伯母の家に遊びにいくようになりました。
ドラマでも表現されていましたが、伯母は「京都の三高に通い一人暮らしの次男が心配だけれど、お父(夫)を残して私が行くわけにはいかない」という話を何度も千代に話をしたそうです。
千代と忠の関係はやがて家族ぐるみのものとなり、間もなく忠の母に促されて京都の彼の許へ赴く。(NPO宇野千代生家 宇野千代の人生と文学)
そうして、宇野千代は、自然と京都へ行く気になっていったそうです。

