『豊臣兄弟!』互いに譲れぬ覚悟!秀吉とお市の板挟みで苦悩する小一郎を描いた第31回放送を振り返り:3ページ目
滝川一益は刺客を放ったのか?
大徳寺で秀吉を暗殺するべく、刺客を放った滝川一益(猪塚健太)ですが、秀吉に寝返ってしまった刺客たちに憤慨する場面が描かれていました。
今回の「滝川一益が秀吉の暗殺を謀った」というエピソードを裏づける史料や記録は、現在のところ確認されていないようです。
当時の一益は、関東戦線での敗退と徳川家康(松下洸平)による甲斐・信濃奪取により勢力を大きく損なわれてしまいました。
信長の最も信頼できる有能な重臣として、敵中(実際の敵はもちろん、従えている者たちも信用できない状態)に放り込まれた一益は、本能寺の変(信長の死)によって一番の貧乏くじを引かされた形になっています。
所領の伊勢国へ逃げ帰った一益は失陥した所領の再分配を求めますが、その要求は通りませんでした。一益は秀吉を恨み、賤ヶ岳の合戦では勝家に与することになったのです。
「これで、お別れにございます」
信長の霊前で幸若舞「敦盛」を舞い、家宝にしていた草鞋を奉納した秀吉は、信長との別れすなわち織田家を滅ぼす覚悟も固めたのでした。
すでに少なからぬ織田家臣たちを調略しており、丹羽長秀(池田鉄洋)や池田恒興(堀井新太)らも既に秀吉へ屈服している様子が描かれています。
当然、劇中で秀吉が言及していた「新しき世、面白き世」などという綺麗ごとで心服させたのではなく、アメとムチ(利権と脅迫)をもって従わせていったのでしょう。
実在した小一郎がその際にどれほど関与したのかはわかりませんが、秀吉の補佐役として、多大な貢献を果たしたことが考えられます。

