『豊臣兄弟!』覚醒した“ラスボス”お市、自ら選んだ道で秀吉に挑む!清洲会議の深層と「豊臣VS織田」の行方:5ページ目
織田後継者争いのラスボス・お市が覚醒
お市は信長の訃報を知って気を失ったとき、一度魂が死んでいるのかもしれません。
そして、信長が望んだ「お前が男であったら」通りに、“織田家の跡を継ぐ男”として覚醒したのかも。
だから、勝家を呼び寄せて「やらねばならぬことができた」と宣言し、「勝家………私をめとれ」と、命じたのかもと思ってしまいました。
髪も着物もいつもの通り。今まで以上に凛然とし目には強い力が戻っていました。
秀吉の手から織田家を守るために、あえていうことを聞いたように見せかけ、宿老である勝家に「私を娶れ」と命じる。
織田信長の志は、この覚醒した私、お市が継ぐ。お前ら羽柴には渡さない。
という、「織田の血をひく武将お市」に痺れました。
通説の一つ「戦国の女だから選択肢はなく、お市は娘のために勝家に縋る。でも勝家はお市にずっと恋をしていたので一緒になってお市を愛し夫婦仲は睦まじいものだった」という話は、このドラマのお市には似合わないでしょう。
「従ったのではない。これは私が選んだ道。やれるものならやってみろ猿」という静かな闘志が感じられる……このお市にはこの展開のほうが似合うと思います。
「豊臣兄弟」では、秀吉に嫌悪感を持たず、珍しく豊臣兄弟とはずっと仲良く、特に小一郎とは「同じ大変な兄を持つ者同士」として本音を語っていた(それがお市を救いもしてきた)という関係性が、なくなってしまうのかと思うとすごく寂しいのですが。
豊臣兄弟VS織田兄妹の戦い
ドラマの根底にずっと流れているテーマ「きょうだい」。
織田家の「簒奪」を表明する覚悟を決めた羽柴兄弟。けれども、それを阻む最大の障壁は「信長きょうだい」のお市。
そんな戦いがこれから始まるのでしょうか。
来週の『これで、お別れにございます』で、覚醒したお市がどのような姿を見せてくれるのかが楽しみです。
茶々(井上和)が、秀吉が「美しくなられて、お市殿の面影が…」と褒め始めたとき「父、浅井長政の面影もあるであろう」とビシッと被せたのもよかったですね。
この茶々、やはり男を振りまわす悪女ではなく、「浅井家」の誇りを胸に毅然と強く戦う女性になっていきそう。こちらも楽しみです。
参考:
『清須会議 秀吉天下取りへの調略戦』柴裕之
『川角太閤記』
『多聞日記』
