『豊臣兄弟!』村重逃亡のその後は?だし処刑・官兵衛改姓・別所滅亡…史料から第24回の名場面を考察:2ページ目
「それでもお慕いしておりました」妻だしの潔い最期
せっかく助命されそうだったけど、信長(小栗旬)に受けた仕打ちがトラウマとなって村重は逃亡。なおも叛意ありと見なされた以上、有岡城内に残された妻子の処刑は免れません。
『信長公記』にはだしたちの最期が描かれています。
……たしと申車より下様に帯しめ直し髪高々と結直し小袖之ゑり押退て尋常に切られ候是を見るより何れも最後よかりけり……
※『信長公記』巻十二「十八 伊丹城相果たし御成敗之事」より
【意訳】だしと言う(女性は)車から下りて帯を締め直し、髪を高く結い上げて小袖の襟をはだけました。これは首を斬りやすくするための配慮であり、その潔い態度に、火飛び地尾は感心したということです。
彼女は処刑を前に、4首の辞世を詠みました。そのうち2首は「死ぬのは構わないが、遺される我が子が心配だ」という母性愛に満ちたものとなっています。
また1首は浄土思想を詠み、そして残る1首は村重に対する怒り、でしょうか。
木末より あたにちりにし 桜花 さかりもなくて あらしこそふけ
【意訳】季節外れの桜が咲いたが、しょせん実のならない徒花である。かえって見苦しいから、いっそ嵐に吹き散らされてしまえ。
桜の花は村重が起こした謀叛すなわち武士の意地を象徴しているのでしょうか。見苦しく逃げ回らず、潔く散れ。そんな思いが込められているようです。
劇中でも取り乱しただしの様子が描かれていましたが、実際にもあのような胸中だったのかもしれませんね。
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