『豊臣兄弟!』信長を裏切る荒木村重(トータス松本)…逃亡の果てに待っていた700人処刑の悲劇:4ページ目
謀反の謎
村重が信長を裏切った利用は現在でも判明していない。謀反の理由には信長との不仲説や、足利義昭の陰謀説など諸説あるが、どれも確証は得られていない。
比較的信憑性の高いものとして、摂津国の支配体制に関する説を上げることができる。摂津国は土着の国衆の勢力が強く、摂津を支配下に収めようとしていた信長に対する反感の気運が高い土地だった。
摂津国を任されていた村重は、信長と自国勢力との間で板挟みとなり、結果的に信長を裏切る選択をしたというものだ。
逃亡の理由
謀反の理由は定かでないが、戦国の世における裏切りや下克上は珍しいことではない。村重に関して特徴的であるのは、むしろ「逃亡劇」だろう。
武士である村重が、自身が逃亡することによる人質の運命を予期できないはずはない。人質を犠牲にしてまで逃亡したのは、村重自身が臆病者であったからなのか。
そもそも村重には、謀反に対する相応の覚悟があったのかどうか疑問が残る。事実、村重は織田方の使者の説得を受け一度は翻意したが、家臣に説得され思い止まっている。村重の覚悟の危うさを感じさせるエピソードだ。
中途半端な覚悟で一度は謀反を実行したが、怖くなり翻意を試みるも失敗。引っ込みが付かなくなり戦を続けるも、形勢不利とみて逃亡を決意。といった推測は穿った見解だろうか?
もちろん推測に過ぎないが、いずれにしても村重の逃亡によって700名近い関係者が処刑されたことは事実だ。
最晩年には出家し仏門に入ったという村重。自身の生涯をどのように見つめていたのだろうか。
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