【豊臣兄弟!】小一郎が断ち切った“憎しみの連鎖”…我が子を取り戻した慶と夫婦の絆を深めた第19回を考察:5ページ目
共に乱世を生きるバディとして絆が深まる小一郎と慶
小一郎の心の中には「万事円満な世を作ってほしい」といっていた直(白石聖)が存在している。慶の心の中にも優しかった夫と子との日々が存在している。
けれども、誠実な対応で与一郎を取り戻してくれた小一郎に感謝し、「この命、あなたにお預けいたしまする」と誓った慶。
「旦那様」でも「殿」でもなく「小一郎さん」と呼ぶのも、ただ“夫を陰で支える妻”ではなく、「一度は生きるのを諦めようとした物同士。これからは共にこの乱世を生きましょうぞ」という対等なバディ感がありました。
慶がほかの男と密会していることにヤキモキしつつも、「何か事情があるに違いない」と、身辺調査はせず、自分から打ち明けてくれるまで待っていた小一郎。離れてた場所で子の成長を見守り、抱きしめたい思いを封印してきた慶。
お互いに、辛い思いを抱え同じ長い年月を過ごしています。だからこそ、相手の思いがわかるのだと思います。
「実の子ではなくても似てくる」という母の言葉が伏線
「兄弟」がベースにあるこのドラマ。兄弟だけではなく、兄妹、親子、夫婦の愛も丁寧に描いています。
冒頭で、豊臣の揺るぎなき「おっかさま」母・なか(坂井真紀)が、藤吉郎と寧々が前田家の娘を養女にもらったとき、「実の子ではなくても一緒に暮らしているうちによう似てくるから心配するな」言ったのが、今回の伏線になっていましたね。
同じ言葉を与一郎に「そのうち(自分たちは)似てくるぞ」と教える小一郎。母・なかの言葉、母・慶の言葉、母・絹の言葉。それぞれの「母」の強さが描かれた回だったと思います。
(ちなみに、与一郎を演じた高木波瑠くんは、「べらぼう」で蔦重の幼少期を演じた子役さんだったのも感慨深かったです。)
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参考:
羽柴秀長の生涯: 秀吉を支えた「補佐役」の実像 黒田 基樹
図説 藤堂高虎――乱世を駆け抜けた稀代の名将 諏訪勝則



