【豊臣兄弟!】小一郎が断ち切った“憎しみの連鎖”…我が子を取り戻した慶と夫婦の絆を深めた第19回を考察:3ページ目
慶の傷は義理の父、堀池頼昌に斬られたときのもの
慶は、肩にある大きな刀傷をいつも気にしていました。戦の時に織田家の家臣に背後から斬られたのか?と想像していましたが。
まさか、まさか、義理の父・堀池頼昌に斬られたとは。赤ん坊の与一郎を抱き逃げようとする慶を「渡さぬ!」と背後から切りつけた頼昌。慶のこの傷跡の数センチ先には、母にしがみ付いた赤ん坊の与一郎の手がありました。
一歩間違えば、孫の指を落とす位置を斬り付けた頼昌。武器も持たない慶を後ろから斬り付けるという武士にあるまじき行為ですが、孫の手も切り落とす可能性があったことも気にせずに斬り付けるとは。この段階で、恨みで我を忘れ錯乱していたのでしょうか。
憎しみを我が子に植え付ける頼昌に物申した慶の覚悟
怨嗟の世界で生きてきた頼昌。その負の感情は、すべて与一郎に「織田への憎しみ」を植え付ることに向かっていました。
小一郎とともに与一郎を取り戻すべく慶が、堀池の家を訪れたとき。慶が与一郎を「立派に育ててくれた」と礼をいいお詫びをして頭を下げたときには、「いやいやいや、こんな祖父に礼も詫びもする必要はない!」と思いましたが。
その直後。「今さら返して欲しいとはいいません」と言いつつも、
「与一郎に恨みを晴らさせることだけはもうおやめください。
憎しみだけで生きていくのはあまりにも苦しくて。与一郎にそんな思いをさせたくありません。
もしそれでお気持ちは済まぬというのなら、私をお討ちくださりませ。」
表情ががらりと変わった慶。頼昌の心臓を突き刺さんばかりの眼差しで告げます。たじろぎ動揺する頼昌は「上等じゃ〜」とばかりに立ち上がり息子の太刀を抜いて斬ろうとして見せるのですが、与一郎に「母を斬るな」と制されます。
さらに、妻の絹に手を押さえられ「もうよしましょう」と言われ、毒気を抜かれたように刀を落とします。頼昌は慶を斬ってから刀を抜けなくなったとか。この人はこの人なりに苦しんできたのでしょう……けれども。

