手洗いをしっかりしよう!Japaaan

“財閥”はなぜ戦前の日本経済を支配できたのか?一族に富を集めた「持ち株会社」という仕組み

“財閥”はなぜ戦前の日本経済を支配できたのか?一族に富を集めた「持ち株会社」という仕組み:2ページ目

政治との結びつき

財閥の力を強めたもう一つの要因が、政治との癒着でした。

財閥は明治政府の保護を受けて成長しましたが、帝国議会が開設されて民主制度が導入された後も、その関係は続きました。

選挙制度が整うにつれ、政治家は多額の選挙資金を必要とするようになり、財閥からの資金提供に依存するようになります。

昭和初期には、政友会には三井、民政党には三菱というように、政党と財閥の結びつきが明確でした。安田、古河、住友などもそれぞれ政党に資金を提供し、政治と財閥の間には閨閥も形成されていたのです。

たとえば大正末期の首相・加藤高明は三菱岩崎家の娘婿であり、政治と財閥が密接に絡み合っていたことがわかります。

こうした政治的後ろ盾と税制上の優遇が重なって財閥は莫大な富を蓄え、日本経済を支配する巨大資本へと成長していったのです。

持ち株会社という仕組みは、単なる企業形態ではなく、富と権力を一族に集中させるための強力な装置だったのです。

終戦直後、GHQはここに目をつけて持ち株会社を禁止し、財閥解体を進めました。

参考資料:大村大次郎『脱税の日本史』宝島社、2024年
画像:PhotoAC,Wikipedia

 

RELATED 関連する記事