朝ドラ【風、薫る】大塚直美(上坂樹里)に「何がしたいの?」と突きつけた宣教師・メアリーの実在モデルは?:2ページ目
「変な日本語」を使う面白い宣教師・メアリー
ほんわかムードのりんとは正反対で、キッとした眼差しが「いい面構え」の直美。生後間も無く、母親に教会の前に捨てられ教会を転々としてきました。
そんな直美を4年間前に引き取り、いつも見守ってきた牧師の吉江善作(原田泰造)と、宣教師のメアリー。直美に英語を教えているのですが、メアリー自身は「変にマニアックな日本語」や「口の悪さ」が面白い。
『出世頭』とか『玉の輿』とか、貧困に悩む直美が「今月は(金銭的に)厳しくて…」というと『カツカツですか?』とつっこむ。
いったいどこでそんな言葉を覚えたのでしょうか。
さらに直美が職場を理不尽にもクビになった話を聞いて、怒るメアリー。
『そんな男!ろくな死に方しません!』と毒づきます。宣教師というイメージとは異なる面白いキャラクターです。臆さずにまっすぐ意見を述べる様子は、志が高く努力を怠ることなかったというマリア・T・トゥルーを思わせるよう。
女子学院の草創期に活躍したマリア・T・トゥルー
ちょっと「変」な宣教師、メアリーを演じるのは、アメリカ・コネチカット州出身の声優・シンガー・ナレーターのアニャ・フロリスさん。NHKラジオ語学番組「中学生の基礎英語レベル2」のスタジオパートナーも務めたそうです。
メアリーのモデルではないかと推測される宣教師マリア・T・トゥルーは、1840年12月17日、米国のニューヨーク州で誕生しました。15歳の頃に起こったリバイバル(敬虔な信仰者の急速な増加を伴う信仰運動)をきっかけにキリスト教に入信します。
その後、アルバート・トゥルーと結婚し伝道活動を始め、夫の死後、1874年に孤児アニーとともに日本に来日したマリア。
伝道活動をしながらも原女学校、新栄女学校を経て、東京の麹町中六番町にあった『桜井女学校(現在の女子学院の前身)』の経営を引き受けます。
当時の学生は、髪を結う必要もない束髪・洋装スタイルだったそうで、上流階級の女性もいれば下町の親分のおかみさんがいたりなど、「神さまの前では皆が平等」な校風だったようです。
現在でも女子学院中・高は「自分で自分を治める」生徒の自主性を重んじ、私立女子校としては珍しく、校則も制服も決めていないそうです。
3ページ目 女性教育や社会進出が遅れていた日本に「種を蒔く人」

