【豊臣兄弟!】“無事を信じて待つ”身の辛さに気づいた小一郎…なのに、直に迫る悲劇とは?:2ページ目
策士なのに直の気持ちに超鈍感な小一郎
故郷に帰るために部屋で荷造りをする直に、小一郎は「あれは(別れを告げたこと)本気だったのか?」と詰め寄り「他に好きな男ができたのか」と問います。
女心に鈍感過ぎる小一郎。「べらぼう」の蔦重を彷彿させる鈍感さでした。
「父親から縁談の話があるから戻ってこいといわれている」と言う直。「そういうことが嫌で村を出たんじゃないんか!」と小一郎に詰め寄られ「まあ、心変わりじゃ」と答えますが、目に涙が浮かんでいるのが切ない。
さらに、タイミング悪く、あさひの夫・甚介(前原瑞樹)が「殿に墨俣城攻略を任された!藤吉郎が呼んでいる」と駆けつけ肝心な会話は途切れます。
「また…」というように顔を曇らせる直に、「あとで話そう」という小一郎。「私はもう決めたんじゃ、話すことなんかない!」と叫ぶ直の気持ちは痛いほど分かります。
そんな直の心情を察した母・なか(坂井真紀)は、直に「兄弟が心配でしょうがない。直さんがいてよかった。これからも私の弱音をきいてちょ」と、さりげなく寄り添います。その会話を廊下で聞きつけ「あなたがいなくなったら私はどうするのよ!」と、引き止める寧々。
「小一郎のことが嫌いになったの?」と問うも、「その逆じゃ。このままだと私が小一郎に…」と言いつつ直は倒れてしまいました。
前回「藤吉郎さんと私とどっちが大切なの!」と口走ったことを後悔していた直。次は「侍はやめて!」などと口に出しそうな自分が怖い、そんなことを言ったら小一郎に嫌われると、追い込まれた心境だったのでしょう。
失いそうになってわかる存在の大きさ
熱病に倒れうなされている直。「何かできることはないのか?」とうろたえるばかりの小一郎に「ないっ!」と叱ったのは寧々でした。
「ただ祈って、信じて、待つしかない。直もそうやって戦に出たあなたのことをずっと待っていたのよ。」と言います。
小一郎の脳裏に浮かぶのは「生きていれば十分じゃ」と戦から戻った自分を抱きしめた直、「あんたにはただ生きていて欲しい」と訴えた直の姿。
彼女が危険な状態なのに、なすすべはなく、祈って・信じて・待つしかない。やっと、その辛さがわかった小一郎でした。
小一郎は、寺に行き、今まで貯めた小銭をすべて捧げ「直をお救いください」と雨に打たれるのも構わずに祈り続けます。その祈りが通じたのか、意識が戻った直。
そんな直を抱きしめ「お前の気持ちなんもわかっておらんかった。辛い思いをさせて気づいてやれなくてすまん。わしは死なん。かならず直のもとに生きて帰る。だからどこにも行かんでくれ。」と、言ったのでした。
「お主がわしの帰る場所なんじゃ。」
「お主がわしの帰る場所なんじゃ。」と直に告げた小一郎。
前回の「豊臣兄弟!」の直の存在や心境の考察記事で、直は『私が小一郎が帰ってくる唯一の場所」になりたかったはずと書きました。
『豊臣兄弟!』直(白石聖)の孤独と別れの予感…“家族の輪”に入れなかった直は豊臣秀長の原点だった
今回、その通りの言葉を小一郎が直に伝えたので、とても喜ばしかったのですが……。
自分が痛みを感じることで人の痛みを理解できる、そんな積み重ねが、温厚で人望が厚いと史実でも伝わるのちの秀長を形成したのかもと思うと、直は「秀長の原点」を作った存在として、このドラマでは必要なキャラクターなのでしょう。
やっと二人は夫婦に?と願いたいのですが、小一郎の正妻として「慶(吉岡里帆)」の存在を公式が発表しています。
そして、気になるのは「直」の紹介文に「乱世に翻弄される悲劇のヒロイン」と書いてあること。この悲劇とは、いったい何を表しているのでしょう。
今回、二人の心の距離が縮まって直がやっと幸せになりそうなだけに、今後の展開が怖いです。
3ページ目 「乙女みたい」と言われている荒くれ者の蜂須賀正勝


