「べらぼう」歌麿の肩組みにネット歓喜!大崎が毒饅頭を食べた理由、グニャ富とは?史実を元に解説:2ページ目
「一橋ばかりが得をしている」…若き将軍の葛藤
自分の子供が流れてしまうのは、亡き徳川家基(奥智哉)の祟りではないか。そもそも徳川の中で一橋家ばかりが得をしていて、多くの怨みを買っているのではないか……。
若き将軍・徳川家斉(城桧官)はそんな葛藤を抱いているようです。しかし父・治済は強引な理屈で説得します。
身体の弱い家重系の者たちにすれば、むしろ将軍位を継承してくれて感謝しているはず。よもや家基は恩人に祟るようなことはするまい……家斉が言葉を失うや否や踵を返し、立ち去っていく姿に、将軍への敬意などまるでありません。
しかし家斉はこのまま沈黙を続けているのか、気になる展開が挿入されました。ラスト2回において、これがどんな伏線として活きて来るのでしょうか。
鶴屋さんの厚い信頼
歌麿に多くの役者を見学させたいが、歌麿一人だと写楽の正体がバレてしまう……そこで蔦重は鶴屋さん(風間俊介)を引っ張り出しました。
やりとりの内容はさておき、今回の特筆は鶴屋さんが蔦重に対して寄せている信頼です。
「言ったように言えば、金一帯(小判をひと帯ぶん=25両)と言われりゃ……」とは言っていますが、なかなか信じられるものではありません。
つまり鶴屋さんは、蔦重を
一、意図が読めないけど、何かちゃんとした考えがあるはずだ。
一、払うと言った以上、金一帯をちゃんと払ってくれるはずだ。
と信じているのです。もちろん日本橋の仲間として、昨日今日でないつき合いもあるでしょうが、厚い信頼があってこそ成立した連携プレイと言えます。
物語の進行上、あえて種明かしをする場面は描かないでしょうが、きっと蔦重は鶴屋さんの信頼に応えるはずです。
