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「べらぼう」復活の歌麿!北斎と馬琴の実際、宿屋飯盛の末路ほか… 史実を元に10月19日放送回を解説

「べらぼう」復活の歌麿!北斎と馬琴の実際、宿屋飯盛の末路ほか… 史実を元に10月19日放送回を解説

大欲は無欲に似たり。

愛妻きよ(藤間爽子)を喪った悲しみから「もう女は描かねぇ」と決めていたのに、どうしても描きたい欲に抗えなかった喜多川歌麿(染谷将太)。

手鎖50日の刑罰に懲りて「もう黄表紙は書かねぇ」と決めていたのに、やはり山東京伝としてモテたい欲に抗えなかった北尾政演(古川雄大)。

そして出版規制を推し進め、思い通りの世に近づけていきながら、どこか違和感を否めずにいる松平定信(井上祐貴)。

どこまでも「尽きせぬは欲の泉」、欲望と現実の折り合いを模索しながら、息苦しい世の中を溺れもがく人々の姿が描かれました。

それでは今週も気になるトピックを振り返っていきましょう!

滝沢瑣吉と勝川春朗の出会い

京伝の紹介で、蔦重(横浜流星)に戯作者兼手代として奉公することとなった滝沢瑣吉(後の曲亭馬琴。津田健次郎)。武士気質が抜けない傲慢な振る舞いで、みの吉(中川翼)と揉めているようでした。

一方で勝川春章(前野朋哉)の弟子として蔦屋へやって来た勝川春朗(くっきー!。後の葛飾北斎)。強烈な個性で視聴者を惹きつけたことでしょう。

いきなり店先で喧嘩を繰り広げていた二人ですが、後に二人は曲亭馬琴&葛飾北斎の名(迷?)コンビとして後世に名を残すことになります。

一時は同居(春朗が瑣吉卓へ居候)するほどでしたが、その芸術性についてはしばしば激突していたようでした。

馬琴が書いた文章に挿絵を依頼しても、北斎は気に入らないからと自分の描きたいようにアレンジしてしまう……そりゃ喧嘩も絶えない訳です。

やがて馬琴はそんな北斎の気質を逆手にとって、例えば人物を右に描いてほしい時はあえて左に指示し、北斎が逆らって右に描いてくれるよう工夫したと言います。

こんな偏屈者の北斎ですが、馬琴はその画才を賞賛していたようで、多くの名作を世に送り出しました。

2ページ目 江戸払い(追放刑)となった宿屋飯盛の末路は?

 

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