「べらぼう」蔦重まさかの”お初徳兵衛”プロポーズ!蝦夷地事情も急展開!史実を交え6月22日放送回を解説:4ページ目
伊達じゃなかった、ていの眼鏡
劇中で、子供の頃から書物が好きで、父親が何度も眼鏡を作り直してくれたことが言及されていました。
ということは、ていの眼鏡は伊達でなく、ちゃんと度入りということになります。
つまり「眼鏡は世を欺く仮の姿で、眼鏡を外せば美人」という手が(閨など限られた場面を除いては)使えませんね。まぁ、彼女の素顔は夫となる蔦重だけが見ればいいのですが、予想が外れてしまいました。
ちなみに彼女がつけている眼鏡はスパニッシュイタリアン型と呼ばれる紐かけタイプで、日本人の顔に合うよう鼻当てがついています。
眼鏡の国内生産は17世紀ごろから長崎で始まり、18世紀に入ると大坂・京都・江戸でも行われるようになりました。
お初徳兵衛とは誰?
ちなみに蔦重の言っていた「お初徳兵衛」とは、元禄16年(1703年)に大坂で心中事件を起こした男女の名前。後に「曽根崎心中(そねざきしんじゅう)」や「船徳(ふなとく)」などのモデルとなっています。
しかし初対面の相手(まして異性)に、心中した男女のダジャレはいかがなものでしょうか。勘ぐり次第では「一緒に心中しましょう、添い遂げましょう」と言っているように聞こえなくもありません。
悪気なくこういうことを口走ってしまう蔦重に、りつ(安達祐実)ならずとも内心「このべらぼうめ!」と思ったことでしょう。

