
大河『べらぼう』平賀源内と言えば発明品「エレキテル」…で、エレキテルって何?その仕組みや由来を紹介:3ページ目
その後のエレキテル
源内が非業の獄死を遂げた数十年後、大阪では蘭学者の橋本宗吉(はしもと そうきち)が『阿蘭陀始制エレキテル究理原』を出版。自らもエレキテルを製作しました。
手をつないで円になった人々の身体に通電させる「百人おどし」を実演するなど人気を博したものの、寛政の改革によって娯楽や研究などが規制されてしまいます。
そのため電気に関する研究事業は停滞し、日本の電気技術は明治期の文明開化を待つこととなりました。
源内が製作したと伝わるエレキテルはいくつか現存しており、そのうち1台は国の重要文化財として郵政博物館(東京都墨田区)に、もう1台は平賀源内先生遺品館(香川県さぬき市)に収蔵されています。
終わりに
時代が先取りし過ぎたため、今日も大きく評価が分かれる平賀源内。その象徴こそ、今回紹介したエレキテルでした。
果たしてNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」では、源内先生の活躍と最期がどのように描かれるのでしょうか。心して見守りたいですね!
※参考文献:
- 田村栄太郎『人物・近世エレキテル文化史』雄山閣、1985年6月