ジンゲル、ドッペル…どういう意味?大正時代の”若者スラング”に見るモダンライフの源流:2ページ目
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代表的な大正スラング
短期遠征
意味:1人で食堂などに行くこと
語源:現代の「ソロ活」「ぼっち飯」に近い
ジンゲル
意味:芸者のこと
語源:ドイツ語「ゼンガー(Sänger=歌手)」から
ドッペル
意味:2回留年すること
語源:ドイツ語「ドッペル(Doppel=二重)」から
ボリュームリッチ
意味:分量が多い、有能なこと
語源:英語「volume」+ドイツ語「reich(豊か)」
ギンブラ
意味:銀座をぶらつくこと
語源:「銀座」+「ぶらぶら」
人類の敵
意味:社会に悪影響を与える存在
語源:例:米を買い占めた業者への批判
これらの言葉の中には、今でも使われているものがあります。「サボる」(フランス語の「サボタージュ」が由来)や「ジリ貧」(じわじわと貧しくなること)は、現代でもよく使われる言葉です。
また、「短期遠征」は今の「ソロ活」や「ぼっち飯」に似ており、100年前の若者たちも現代と同じような感覚を持っていたことがわかります。
しかし、この自由な時代は長く続きませんでした。1923年に関東大震災が発生し、東京や横浜が大きな被害を受けました。その後、1929年の世界恐慌で経済が悪化し、人々は生活の維持に精一杯になりました。
昭和時代に入ると、軍の力が強まり、大正時代のような自由な雰囲気は失われていきました。
大正時代は、日本の歴史の中で 「自由」や「民主主義」が広がった特別な時代 でした。政治や社会の変化だけでなく、カフェ文化やファッション、そして 独特な若者スラング が生まれ、100年後の今にも影響を与えています。
この時代の若者たちの遊び心や自由な発想は、まさに 「現代の生まれ変わり」 かもしれません。あなたも 「短期遠征」 や 「ギンブラ」 を使って、大正スラングを復活させてみませんか?
参考:
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