どんな病気にも効く!?江戸時代に一世を風靡した万能薬「反魂丹」とは? 〜 富山の薬売りの歴史 〜:2ページ目
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置き薬(先用後利)の歴史
「富山の薬売り」という表現を聞いたことがある方も多いと思います。富山の薬売りたちは置き薬(先用後利:せんようこうり)という販売システムを構築し、全国に薬を届けていきました。
このシステムは、お客さんは薬売りに先に薬を置いてもらい、後で使った分の代金を支払うというもの。「用を先にし利を後に」という正甫の考えが反映されています。
薬の効果が高かったことだけでなく、こうした使う人への利便性を考えたシステムが功を奏したのです。
反魂丹の名前をモチーフにした富山銘菓も
富山の有名なお菓子に、「甘金丹(かんこんたん)」というものがあります。なめらかな舌触りのカスタードクリームを、独自の製法で作られたしっとりとした生地で包んでいます。
この名前、今までご紹介してきた反魂丹に何だか響きが似ていると思いませんか?しかも同じく富山。まさに想像のとおりで、薬の「反魂丹」の名前をモチーフに、甘くて金色の丸いものという意味で「甘金丹」という名前が付けられました。
ちなみに、富山県内で和・洋菓子・パンの製造・販売を行っている「リブラン」という会社のお菓子で、年間100万個も売れる大人気商品だとか。なお、ジャパン・フード・セレクションのグランプリも受賞しています。
いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
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