聖徳太子の有名な肖像画は謎だらけ…描いたのは中国人!?ではそもそも描かれた理由は?
聖徳太子と『おじゃる丸』
現代人にもっともよく顔が知られている古代人といえば、やはりかつて一万円札や五千円札に肖像が使われていた聖徳太子でしょう。
彼は推古天皇の摂政として、日本の政治制度の構築や仏教の普及などについて大きな功績を残しました。
ところで、聖徳太子の最も有名な肖像画「聖徳太子二王子像」では、手に細長い板のようなものを持っています。
時代が下って、平安時代の貴族が描かれた絵などを見ても同じようなものを手にしていることが多いですね。
あの板のような棒のようなものは笏(しゃく)といって、貴族が正装をして公の場に出るときに持つものでした。
まさかのカンニング用!?天皇陛下や神職が手に持っているあの板は何?笏(しゃく)にまつわる雑学
いつだったか、聖徳太子の肖像を見た方からこんな質問をいただきました。[caption id="attachment_179993" align="aligncenter" width="500…
このアイテムの名称については、アニメ『おじゃる丸』で覚えたという人も多いのではないでしょうか。
その用途は、いわばメモ帳です。よく言えばメモ帳ですが、身もふたもない言い方をすればカンニングペーパーとも言えるかも知れません。
当時の儀式には約束事が多く(いつの時代も儀式には無駄な約束事がつきものですが…)、式次第が細かく定められていました。
そこで、貴族たちは笏の裏に紙を貼り、そこにあれこれとメモを書いていたのです。