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乙丸、無事でいてくれ!「刀伊の入寇」の詳細など…『光る君へ』12月1日放送回を楽しく振り返る

乙丸、無事でいてくれ!「刀伊の入寇」の詳細など…『光る君へ』12月1日放送回を楽しく振り返る:5ページ目

「あなたの好きにしていいわ」源倫子もあきれた赤染衛門の大真面目ぶり

倫子「私は殿(道長)の栄華を描いて欲しいと言ったのだけれど……(意訳)」

赤染衛門「だからこそ藤原氏の興隆を描いたのです。何なら中臣鎌足から描こうと思ったところですが、さすがに寿命が尽きそうなのでやめておきました(意訳)」

……宮中の輝かしい一幕を切り取った『枕草子』、人間の闇をはかなくえぐり出した『源氏物語(光る君の物語)』ときて、ならば自分は「史上初めて仮名文字で歴史を描き上げる」ことに価値を見出した赤染衛門(凰稀かなめ)。彼女らしい大真面目さに、源倫子(黒木華)もあきれ顔です。

赤染衛門が記したとされる『栄花物語』は、宇多天皇の即位から描かれており、道長が生まれる80年近く前になります。

この時代の藤原氏長者は藤原基経(もとつね)、道長から遡ること実に4代の祖先(道長の高祖父)でした。

【藤原氏略系図】
……基経-忠平-師輔―兼家-道長……

基経は日本史上初めての関白と言われ、まさに藤原氏の興隆を象徴する人物と言えるでしょう。

ちなみに藤原氏の初代である藤原鎌足(かまたり)まで遡ると、道長から数えて11代。高祖父の高祖父の曾祖父に当たります。

【藤原氏略系図】
……鎌足-不比等-房前-真楯-内麻呂-冬嗣-長良-基経-忠平-師輔―兼家-道長……

さらに悪ノリ?を発揮して、藤原氏の祖先神である天児屋根命(アメノコヤネノミコト)まで遡ると、道長から33代になりました(諸説あり)。

【道長の祖先略系図】
天児屋根命-天押雲根命-天種子命-宇佐臣命-御食津臣命-伊賀津臣命-梨迹臣命-神聞勝命-久志宇賀主命-国摩大鹿島命-臣狭山命-中臣烏賊津-中臣大小橋-中臣阿麻毘舎-中臣音穂-中臣阿毘古-中臣真人-中臣鎌子-中臣黒田-中臣常盤-中臣可多能祜-中臣御食子-藤原鎌足-藤原不比等-藤原房前-藤原真楯-藤原内麻呂-藤原冬嗣-藤原長良-藤原基経-藤原忠平-藤原師輔―藤原兼家-藤原道長……

※系図によって諸説あり。また複数の名前を持つ者もいます。

天児屋根命は天孫・邇邇芸命(ニニギノミコト)が天上世界の高天原より豊葦原瑞穂国(日本)に降り立たれる際にお供した由緒ある神様です。

本当はきっと、赤染衛門は日本神話から描きたかったことでしょう。こういう大真面目さが彼女の魅力ではないかと思います。

第47回放送「哀しくとも」

まひろ(吉高由里子)たちは異国の海賊との戦いに巻き込まれ、敵の攻撃で、周明(松下洸平)が倒れる。一方、朝廷にも攻撃による被害状況が伝わり、動揺が広がる中、摂政・頼通(渡邊圭祐)は対応に動かず、太閤・道長(柄本佑)への報告も止めてしまう。そんな事態を歯がゆく思う実資(秋山竜次)の元に、海賊との戦いを指揮する隆家(竜星涼)から文が届く。やがて異国の脅威を知った道長は、まひろの安否が気になり…

※NHK大河ドラマ「光る君へ」公式サイトより。

せっかく再会できた周明と死に別れ、悲しみにくれるまひろ。その後どうにか帰京するようですが、双寿丸と乙丸(矢部太郎)の安否が心配で夜しか眠れません。

「華々しく討死しそうな双寿丸はともかく、乙丸だけは無事でしょ(希望的観測)」

「いやいや、愛する妻への紅を買っていたから、きっとあれが死亡フラグに違いない」

「乙丸を楽しみに毎週観てきた身としては、もし乙丸がいなくなったら、もう後3回くらいしか観てられない!」

あぁ、いまだかつてない不安と悲しみが視聴者を苛むことでしょう。

ラスト2回で、なかなかハラハラさせられますね。乙丸だけでも、どうか無事でいてくれ……っ!

次週第47回放送「哀しくとも」心して見守りましょう!

 

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