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源倫子に仕えた女流歌人「赤染衛門」(演: 凰稀かなめ)、和歌の才能は百人一首にも選ばれるほど【光る君へ】

源倫子に仕えた女流歌人「赤染衛門」(演: 凰稀かなめ)、和歌の才能は百人一首にも選ばれるほど【光る君へ】:2ページ目

百人一首にも歌が収められている

百人一首には、赤染衛門の歌が収められています。59番の歌で、

「やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて 傾(かたぶ)くまでの 月を見しかな」

というもの。

「やすらはで」は「ためらう・ぐずぐずする」、「まし」は反実仮想の助動詞、「傾(かたぶ)くまでの」は「月が西に沈むまでの」、「かな」は詠嘆の終助詞です。

現代意訳としては、

「(あなたが来ないとわかっていたら)さっさと寝てしまったものを、(あなたの約束を信じて待っていたら)とうとう夜が更けて月が西に傾くまで眺めてしまいました」

といったところでしょうか。

待てど暮らせど来ない男を待つ女の夜の気持ちを、相手を責めるのではなく月の情景を詠んだ穏やかな表現となっています。なおこの歌は、藤原道隆を思う姉妹のかわりに、赤染衛門が詠んだものとされています。

いかがでしたか?この記事が、みなさんが少しでも日本文化や歴史の面白さに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

トップ画像 左:大河ドラマ「光る君へ」公式サイトより

 

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