2025年大河「べらぼう」に登場!お江戸のダ・ヴィンチ、平賀源内は美少年好きの生粋の男色家だった【前編】
2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」の主人公といえば、蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)。
イマドキ風にいえば、トレンドセッター・大ヒットコンテンツの仕掛け人として有名だった版元(出版人)です。
その蔦重が編集長になって初めて刊行した江戸吉原のガイドブック『細見嗚呼御江戸(さいけんああおえど)』の序文を書いたのが、当時「江戸のダ・ヴィンチ」とも呼ばれた平賀源内でした。
さまざまな才能の持ち主で知られる平賀源内でしたが、実は、当時バイセクシャルな男性が流行っていた江戸の街で、生粋の男色家として知られていました。
「こよなく男性を愛する源内が、遊女たちの園・吉原のガイドブックの序文を書いた!」……というのですから、江戸っ子たちはびっくり仰天!蔦重の思惑通り、注目を集めることになったのです。
今回は、天才・平賀源内の男色家としての顔に注目してみました。
少年時代から才能を発揮していた源内
2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」で平賀源内を演じるのは、俳優の安田顕さん。
2025年大河ドラマ「べらぼう」新キャスト解禁!江戸時代の発明家・平賀源内 役は安田顕さん!
平賀源内というと一般的には「土用の丑をうなぎの日にした元祖」「日本最古の電気機器エレキテルの修復・復元」などのイメージが強いのではないでしょうか。
源内は、江戸時代中頃の人物で、本草家・俳人・画家・戯作者・鉱山開発者・発明家・医師など、さまざまな肩書を持つマルチな天才として有名です。
源内は、享保13年(1728)、讃岐国(現在の香川県さぬき市)の足軽・白石茂左衛門の子として生まれました。
幼少期から奇想天外な発想をする少年で、たとえば11歳のとき「お神酒天神」という掛軸を発明しています。
掛け軸にお酒をお供えすると、天神さんの顔がみるみる赤く染まるので大人たちはびっくりしたそう。
顔の部分を透明にし、肌色の紙と赤い紙をスライドさせ、あたかも天神さんがお酒を飲んで酔っぱらったかのような構造にしたのです。
その後、源内は今の薬学・博物学である「本草学」を学び、藩の薬園にも関わるようになり、製陶の知識も身に付けていきます。