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【大河考察】小姓たち(井伊直政、森乱)が刀を担ぐ描写、あれはアリなの?【どうする家康】:2ページ目
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そもそも、太刀持ちが謀叛に関与している可能性だってゼロではありません。太刀持ち自身が主君の太刀で斬りかかる危険性はもちろん、主君に太刀を抜かせないだけでも十分に痛手となります。
と言うと、中には「切羽詰まった状況であれば、小姓が太刀を抜いて即座に防戦せねばならないこともあるだろう」という意見があるかも知れません。
しかしそんないつ敵が襲ってくるかも分からない状況であれば、小姓に太刀を持たせるなんて気取ったことはせず、自分で太刀を帯びるでしょう。
太刀をどう持つかなんて話は、あくまで平素における儀礼の問題。有事にまで太刀の持ち方がどうこうなどと言うつもりはありません。
いずれにしても、小姓が主君の太刀を担ぐという描写はありえないと言えるでしょう。
終わりに
では、どうして本作においては小姓が主君の太刀を担いでいたのでしょうか。制作当局に直接確認した訳ではありませんが、以下の理由が推測されます。
(1)このポーズがカッコイイと思っている。
(2)従来の時代劇にはないポーズをとらせて、奇を衒いたかった。
このいずれか、あるいはどっちもかも知れません。新しい試みとしては興味深いものの、やはり時代劇にはそれに相応しい伝統的な所作というものがあります。
その美しさを堪能するのも時代劇の楽しみですから、斬新さの演出は他の面(史料の解釈など)で追求すべきではないでしょうか。
ともあれ、今後も重大事件が目白押しの「どうする家康」。これからも目が離せませんね!
※参考文献:
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