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大河ドラマ「どうする家康」史実をもとにライター角田晶生が振り返る もったいない!高天神城の戦いで、岡部元信(田中美央)の首級を獲ったのは……【どうする家康】

もったいない!高天神城の戦いで、岡部元信(田中美央)の首級を獲ったのは……【どうする家康】

終わりに

これを知った彦左衛門、後から「岡部丹波(元信)は、この平助(彦左衛門)が最初に太刀をつけたのじゃ。しかし丹波と名乗らなかったゆえ、寄子に譲ってしまったではないか。名乗っておれば譲ったりしなかったのに……(岡辺丹波おば。平助可”たち付而。寄子の本田主水丹。うたせたり。丹波と奈の里たらバ。よ里子尓ハうたせま志”けれ共。奈のらぬうへ成)」などと愚痴をこぼしました。

果たして高天神城は陥落。元信と共に討死した城兵の数は実に700を超えたとか。また高天神城を見殺しにしてしまった勝頼の信望は大きく損なわれ、家臣の離反が相次ぐことになります。

一方の家康は、これまで自分たちを度々苦しめた強敵・岡部元信の死を悦び、その首級を安土城の織田信長(演:岡田准一)に送りました。

NHK大河ドラマ「どうする家康」では、岡部元信の最期がどのように描かれるのでしょうか。できれば彦左衛門が登場すると嬉しいのですが……どうでしょうね?

※参考文献:

  • 『日本戦史材料 第貮巻 三河物語 全』国立国会図書館デジタルコレクション
  • 平山優『角川選書 武田氏滅亡』角川書店、2017年2月
  • 丸島和洋『武田勝頼 試される戦国大名の「器量」』平凡社、2020年3月
  • 歴史群像編集部 編『戦国驍将・知将・奇将伝 乱世を駆けた62人の生き様・死に様』学研プラス、2007年1月
 

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