そうだったんだ!6月1日は「チューインガムの日」その由来は平安時代の宮廷儀式にあり

湯本泰隆

日本にチューインガムが初めて輸入されたのは1916(大正5)年だとされていますが、その起源は西暦300年頃にメキシコ南部のユカタン半島で栄えたマヤ文明にまで遡ります。

マヤの住人達は、口の中の衛生を保つために「サポディラ」と呼ばれる巨木からとった樹液を煮詰めた「チクル」というものを噛む習慣がありました。今日ではこれがチューインガムのルーツとされています。

その後、マヤ文明は衰退しましたが、チクルを噛む習慣はメキシコ・インディオに受け継がれ、16世紀にスペインがこの地を征服すると、チューインガムの習慣はスペイン系の移民の間に急速に広まっていきました。

アメリカとメキシコの戦争で活躍したアントニオ・ロペス・デ・サンタ・アナという人物が、天然チクルのふくよかな噛み心地と口の中をきれいにする役割に気がつき、1860年頃にチクルを飴玉の大きさに切って売り出す商売を始めました。

さらに、彼の知人だったトマス・アダムスという発明家が、口に含んで噛みやすいように甘味料を加えて売り出したところ、これが大成功。

このときに「chewing・gum(ゴムを噛む)」という名称が正式に名付けられ、販売されるようになったのです。

3ページ目 6月1日は「チューインガムの日」

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