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イケメンは罪深し…徳川吉宗も起用したイケメン大名・鳥居忠意の女性関係におけるトホホな話

イケメンは罪深し…徳川吉宗も起用したイケメン大名・鳥居忠意の女性関係におけるトホホな話

側室同士で忠意の取り合いに

忠意は応募した女性の中で、整った容姿をした芝の兼房町の町娘に一目ぼれ。町娘を寵愛しますが、子が生まれることなく時間だけが過ぎていきました。

忠意はどうしても子が欲しかったので、町娘の他にお吟という女性を側室にします。お吟はすぐに忠意の子を産んだので、「お部屋様」と呼ばれ寵愛されていきました。

この様子を面白く思わなかった町娘は、鍼医師で気を紛らわしました。そんな時、鍼医師が所持していた脇差を一目見た町娘は、良からぬことを思いつきます。

それはお吟の暗殺でした。

女性同士の愛憎劇の行方は…

町娘は用事と言って、脇差を持ちながら鍼医師といた部屋を後にすると、お吟の部屋へ向かいます。その時、お吟は鏡の前でうつむきながら髪を梳かしていました。

そして町娘は「妬ましい。日頃の恨みを思い知れ。」と叫んだ瞬間、お吟を刺しました。お吟はすぐさま絶命。町娘もお吟を刺した脇差を喉元へ向けて突き刺し、絶命しました。

このショッキングな出来事を起こしてしまった忠意は、以後側室も持たなくなりました。

まとめ

女運に恵まれなかった人物は歴史を見返すと多くいますが、忠意のような女性同士の愛憎劇を巻き起こした人物はそうそういないのではないでしょうか。

本来、町人の娘を大名の側室にする際、支度金や給与を渡すことが普通でした。

しかし、町娘はそのようなものを拒否した上で、忠意の側室になることを望んだので、忠意を心から好いていたと考えられます。

それでも子を産めなかったことで、寵愛を受けることができなかった町娘の気持ちを思うと非常に不憫に感じてしまいます。

参考:磯田道史『日本史の探偵手帳』

 

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