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突然の夕立
夕立にあわてて洗濯物を取り込もうとする美人が描かれています。これは絵暦(カレンダー)としてつくられたものです。
干された浴衣の中に「大、二、三、五、六、八、十、メ、イ、ワ、二」と書かれ、帯には「乙、ト、リ」と書かれていることから、明和2年の大の月を示した絵暦であることがわかります。
慌てて駆け出して下駄を転がしちゃうなんてリアルですね。
夏の夕方は行水に限る
夕方の夏の風物詩といえば“行水”です。この“行水”という言葉はお経の原点ともいえる阿含経の中にあり「神仏に祈る前に、水を浴びて身を清めること」を意味します。
江戸の住宅は、夏をいかに快適に過ごすかということが一番の基準として考えられたと言われているくらいですから、湿気が多い日本の夏は着物を普段の服装としていた江戸時代には“行水”は必要不可欠でした。
大人も銭湯に行かず“行水”で済ませた人も多いようですが、女性の場合は周りから見られないように戸板を立てるなど気遣いも大変だったようです。
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