般若心経の謎の一節「ぎゃーてーぎゃーてー はーらーぎゃーてー」その意味とは?:2ページ目
気になる「ギャーテー」の意味とは?
『般若心経』は、『西遊記』で有名な三蔵法師こと玄奘三蔵がインドから持ち帰ったお経『般若波羅蜜多経』を300字ほどにまとめた、いわば『般若波羅蜜多経ダイジェスト』です。
これは
「観音菩薩が悟りを求めて修行される中で、五蘊(この世を構成するあらゆること)は空であると悟られ、古い弟子であるシャーリプトラ(舎利子)に向かってお語りになった」
という内容で始まり、「空」の思想についての解説が続いていきます。
そして終盤に入り、
是大神呪是無上呪是無等等呪 能除一切苦真実不虚 故説般若波羅蜜多呪 即説呪曰…
(偉大な真言が悟りへと導き、あらゆる苦しみを取り除いてくれる。その真言とは、次のようなものである…)
という言葉に、今回の問題の
羯諦羯諦波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶
(ぎゃーていぎゃーてい はーらーぎゃーてい はらそうぎゃーてい ぼーじーそわか)
が続きます。
この部分は直訳すると
「行こう、行こう、彼岸に行こう、完全に彼岸に到達した者こそ、仏の悟りそのものである」
となりますが、サンスクリット語の読みをそのまま漢字に音写しているため、日本人の私たちが見ると意味がすぐには理解できないのです。