
般若心経の謎すぎる一節「ぎゃーてーぎゃーてー はーらーぎゃーてー」の意味とは?あの呪文の正体に迫る
日本でお馴染みのお経の「謎の一節」
日本で最も馴染み深いお経の一つである「般若心経」。最近では解説書も多数出版されるなどもして人気を博しているこのお経ですが、1ヶ所だけとても不可解な部分があります。
ギャーテー ギャーテー ハーラーギャーテー ハラソーギャーテー ボージーソワカ
般若心経といえば「ああ、『ギャーテーギャーテー』ってやつでしょ?」 と言われるくらい有名な一節ですが、他の部分と比べるとなんだか呪文のようで、正直いきなり聞いてもあまり意味が分かりません。
気になるこの部分、いったいどんな内容なのでしょうか?
気になる「ギャーテー」の意味とは?
『般若心経』は、『西遊記』で有名な三蔵法師こと玄奘三蔵がインドから持ち帰ったお経『般若波羅蜜多経』を300字ほどにまとめた、いわば『般若波羅蜜多経ダイジェスト』です。
これは
「観音菩薩が悟りを求めて修行される中で、五蘊(この世を構成するあらゆること)は空であると悟られ、古い弟子であるシャーリプトラ(舎利子)に向かってお語りになった」
という内容で始まり、「空」の思想についての解説が続いていきます。
そして終盤に入り、
是大神呪是無上呪是無等等呪 能除一切苦真実不虚 故説般若波羅蜜多呪 即説呪曰…
(偉大な真言が悟りへと導き、あらゆる苦しみを取り除いてくれる。その真言とは、次のようなものである…)
という言葉に、今回の問題の
羯諦羯諦波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶
(ぎゃーていぎゃーてい はーらーぎゃーてい はらそうぎゃーてい ぼーじーそわか)
が続きます。
この部分は直訳すると
「行こう、行こう、彼岸に行こう、完全に彼岸に到達した者こそ、仏の悟りそのものである」
となりますが、サンスクリット語の読みをそのまま漢字に音写しているため、日本人の私たちが見ると意味がすぐには理解できないのです。
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