「べらぼう」大崎に“死”の宣告…なぜ計画を見破った?ラスボス・一橋治済の狂気に満ちた展開を考察【後編】
べらぼう第46回『曽我祭の変』では、そんな「そう来たか!」なプロセスを経て「チーム写楽」の絵が完成しました。いよいよ、曽我祭りを利用して写楽をデビューさせ、「これ平賀源内が描いた」という噂を流すだけ。【前編】ではそんな「写楽」誕生までを振り返りました。
「べらぼう」戻ってきた歌麿との絆!蔦重史上最高の“おふざけ”『写楽プロジェクト』完成を考察【前編】
『いい加減わかれよ!このべらぼうが!」』歌麿(染谷将太)が、蔦重(横浜流星)のもとに戻ってきました。大河べらぼう第46回『曽我祭の変』では、蔦重(横浜流星)と決別したはずの歌麿が、てい…
さて、写楽の絵が江戸の街にデビューし、狙い通り「写楽って誰だ?」「写楽は平賀源内らしい」の噂が広がりますが……
【後編】では突然スリリングな展開へとなったストーリーを考察します。
ノリノリで写楽の名付け親になる松平定信
できあがった「写楽」の絵を松平定信(井上裕貴)に見せた蔦重(横浜流星)。定信は満足そうな笑みを浮かべ「名に東、洲、斎を加えよ」「この絵は江戸の誉としたい。画号を東洲斎写楽とせよ」と命じます。
定信が「自分もチーム写楽に参加させろ!」とでも言いたそうな顔で、ノリノリで「東洲斎にせよ!」というのが面白かったですね。
定信がどこかクスッと笑ってしまう可愛気あるキャラなのは、脚本の森下佳子氏が「定信は矛盾があって人間味あふれる部分が愛おしい」という思いを込めて書いるからだとか。そんな思いが伝わってきますよね。
さて、蔦重は、その後曽我祭りを行う芝居町に「耕書堂」の仮店舗を作り「写楽絵」のお披露目をします。
蔦重お得意の芝居がかった口上が復活
見物客が集まったところで「これより幕を開けますは、紙の上のお芝居。蔦屋座、絵師は写楽!」と口上を述べる蔦重。
拍子木ともに定式幕がするすると開くと、そこには「写楽」の役者絵がずらっと並び、人々の間から驚きの声が漏れます。
こういうプレゼンは得意中の得意な蔦重。7話『乱れ咲き往来の桜』で、10冊もの新作の黄表紙本を出した時、蔦重自身が舞台に上がって新作の宣伝をしたときを思い出します。最終回に近づき、随所に「懐かしい演出」が散りばめられているのが嬉しいところです。



