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史実なのはあの痴情事件だけ?話盛りすぎな幕末の大岡越前エピソード集「大岡政談」

史実なのはあの痴情事件だけ?話盛りすぎな幕末の大岡越前エピソード集「大岡政談」:2ページ目

これは、「白子屋」という材木問屋の中で起きた痴情事件で、政略結婚のため好きでもなかった相手と結婚させられた嫁の「お熊」が、浮気相手に本気に熱を入れ、実の母親と下女をも巻き込んで殺害しようとした事件。

被害者の訴えで、企みが明らかになると、主犯のお熊は市中引き回しの上、獄門磔という当時としては最も厳しい罰が与えられたほか、次々と関係者が処罰されました。

事件の発生から処罰まで、よほど当時の人々の興味を惹きつけたのでしょう。後にお熊は、人形浄瑠璃や歌舞伎のヒロインにもなります。

晩年には徳川吉宗の葬儀の諸事も手配した大岡は、病気を理由に一切の幕府の役職から離れ、1651(宝暦元)年12月19日、病気によりなくなってしまいます。

実際の大岡は「大岡政談」に書かれるような英雄的な存在ではなかったのかもしれません。実際、大岡自身が記した日記を読んでも、真面目で几帳面な性格の持ち主だったようです。

ですが、その努力型の真面目な人物だったからこそ、彼が町奉行から大名にまで出世できた秘訣なのかもしれません。

参考

 

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