- No.28無料でダウンロードOK!江戸時代の浮世絵の中に描かれた伝統文様をまとめた古文書「浮世絵文様」がスゴい!
- No.27無料ダウンロード!明治時代の日本画家・神坂雪佳によるキテレツで遊び心ある図案集『滑稽図案』が面白い!
- No.26無料ダウンロード!明治宮殿の建設でも参考にした、江戸時代の色鮮やかな図案集が美しい!
約2000種もの植物を写生!江戸時代に作られた日本で最初の植物図鑑「本草図譜」
Japaaanではこれまでに、日本の国花「菊」の様々な品種を描いた「契花百菊」や、喜多川歌麿による昆虫図鑑「画本虫撰」、29種もの桜を写生した江戸時代の「桜花譜」など、江戸〜明治時代に刊行されたさまざまな図鑑を紹介してきましたが、今回紹介するのは、”日本で最初の植物図鑑”とも言われている貴重な書物「本草図譜(ほんぞうずふ)」です。
本草図譜は、江戸時代の文政11年(1828)に完成した植物図鑑で、当時、本草学者であった岩崎 灌園(いわさき かんえん)によって作成されました。同時代に作られた植物図鑑としては本草家の高木春山(たかぎしゅんざん)による「本草図説」も有名。
本草図譜は全96巻からなる植物図鑑で、約2,000種もの植物を分類し、彩色した絵を交えて紹介されています。96巻のうち出版されたのは5巻から10巻までのわずか6冊のみ。他の巻は希望者の分だけ原本を模写し配布したそうで、現存するものはとても希少なものとなります。
芸術的なものではなく図鑑として作られたものではありますが、植物の色彩が美しく、今見てもとても楽しめる作品となっています。植物の特徴をとらえているので、当時の学者たちは本草図譜を研究に役立てていたことでしょう。
本草図譜は国立国会図書館のデジタルコレクションや国立公文書館のデジタルアーカイブで無料で閲覧できます。国立国会図書館のデジタルコレクションには1巻〜4巻までが抜けていますが、1巻〜4巻は国立公文書館のデジタルアーカイブには掲載されていますので、全巻カバーできます。
バックナンバー
- No.28無料でダウンロードOK!江戸時代の浮世絵の中に描かれた伝統文様をまとめた古文書「浮世絵文様」がスゴい!
- No.27無料ダウンロード!明治時代の日本画家・神坂雪佳によるキテレツで遊び心ある図案集『滑稽図案』が面白い!
- No.26無料ダウンロード!明治宮殿の建設でも参考にした、江戸時代の色鮮やかな図案集が美しい!
- No.25モダンで色彩豊かな明治時代の図案集「京華図案」がハイレベルすぎる!
- No.24これは参考になる!膨大な数の古代文様をまとめた明治時代の図案集『古代模様集』は必見