犬は7000年前から“家族”!老犬も見捨てない…縄文人の犬への愛情が想像以上に深かった
この何十年、ペットといえば犬が主流でしたが、近年は猫の人気がそれを上回るようになったと言われます。しかし日本列島の歴史をたどると、人と犬の関係は猫よりはるかに古く、その関係は縄文時代までさかのぼります。
人と犬、そして猫はどのような関係を築いてきたのでしょうか。
【縄文時代】最愛のパートナーだった犬との関係
縄文人は狩猟に犬を伴い、重要なパートナーとして扱ってきました。そして人間と同じように埋葬することもありました。
日本最古の「埋葬された犬」は、愛媛県の 「上黒岩岩陰遺跡(かみくろいわいわかげいせき)」で発見されました。
その石灰岩洞窟から、土器と共に大小2体の犬が丁寧に埋葬された状態で見つかりました。骨は科学分析によって、今から約7000年前のものと判明しています。
ちなみに当時の犬・縄文犬は、現代の柴犬に似た小型犬であったことが分かっています。
時代が進むにつれ、犬の埋葬例は各地で増えていきます。
千葉県の「高根木戸遺跡(たかねきどいせき)」では、住居跡の床面に3頭の犬が折り重なるように埋葬されていました。そのうち1頭は左前脚が不自由な12歳以上の老犬でした。骨折などで歩行が困難になった犬を、老衰で亡くなるまで世話をしていた可能性があるといいます。
こうした老犬の骨は他の遺跡でも見つかっており、縄文人が犬を単なる狩猟のパートナーではなく、共に生きる存在として大切にしていたことをうかがわせます。
また、人と犬の関係がさらに深いものだったと見られる埋葬例も見つかっています。愛知県の「吉胡貝塚(よしごかいずか)」 では、成人女性の墓の半径3~4m以内に、4頭の犬が埋葬されていました。さらに、この貝塚では赤ん坊が幼犬とともに葬られている例も確認されています。
同じく愛知県の「 伊川津貝塚(いかわづかいづか)」 からは、貝殻を加工した装飾品を副葬された埋葬犬が見つかりました。この犬は他の犬より海産物を多く食べていたこともわかっており、人と特別な関係にあったと見られています。
ペットとして犬が飼われていたことを示す最古の記述は、奈良時代の木簡(もっかん)に見られます。
奈良時代の皇族・長屋王(ながやおう)の邸宅跡から見つかった木簡には、「犬司」という犬の世話係の存在が記されており、犬が子どもたちの遊び相手として飼われていたと考えられています。
