明治初期に設立された東京師範学校、東京女子師範学校は、あの大学の前身!?
みなさんは、東京師範学校や東京女子師範学校という名前を聞いたことがありますか?
東京師範学校は、明治初期に設立された学校で、旧制小学校の教師を育成するという目的のために作られました。現代にも残る、とある大学の前身でもあります。
その大学とは、いったいどこでしょうか?もしかしたら、みなさんにも関わりがあるかもしれません!
東京師範学校とは?
東京師範学校とは、日本最初の官立師範学校で、明治5年(1872年)に東京・湯島に設立されました。湯島聖堂が江戸幕府の学問所だったためです。その後、明治19年(1886年)には、「高等師範学校」に改組されました。
これは、現在の筑波大学の旧制前身校のひとつです。東京師範学校は、旧制小学校の先生たちを育成するための学校で、お雇い外国人として、アメリカ人のマリオン・スコットが招聘されました。
この学校を卒業した一期生は日本各地の教員養成や役所の教育担当として、教員育成に携わりました。
お雇い外国人・マリオン・スコットの教え
アメリカ人のマリオン・スコットの教授法は、当時師範学校校長であった諸葛信澄という人物によって『小学教師必携』という本にまとめられました。その本のなかには、読物・算術・習字・書取・問答に関して、教授すべき内容が示されています。これらの科目は、明治6(1983)年にできた「下等小学教則」によって示されています。
マリオン・スコットは、欧米での教授法をベースにして日本の小学校教育の方法を確立しました。彼の教え方は、まず彼自身が師範学校の上級生に実際の授業形式で教え、それを学んだ上級生がさらに下級生に教えて見せる、という方法です。
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