赤ちゃんの成長を祈って・・・抑えておきたい誕生〜100日までの行事
赤ちゃんの健やかな成長を願って行われる行事はたくさんあります。
特に生後100日までの間には、お七夜・お宮参り・お食い初めといった行事が次々にあります。
しかし、最近ではこういった行事も簡略化されてきていて、どのように行えば良いのか・何が正式なのかといったことを知らないという方も多くなってきているようです。
そこで、生後100日までに行われる行事についてまとめてみました。
お七夜
お七夜とは生後7日目に行われるお祝いのことを言います。
医療の発達した現代日本では新生児が亡くなるということはとても少なくなっていますが、昔はそうしたことも数多くあったようです。
そのため、生後6日までは赤ちゃんの命は産土神に委ねられていて、7日目から人間になると考えられていたのです。
お七夜にはお赤飯や尾頭付きの魚(鯛)などを用意して、親戚を集めて祝宴が開かれるといった風習があります。
しかし、これは近年では行われなくなっているところも多く、両親と産まれた赤ちゃんだけでお祝いをするという家庭も増えてきているようです。
また、お七夜には命名書を神棚や赤ちゃんのベッドの頭の方へ飾るということも行われます。
命名書の書き方も体裁が決まっていますが、地域差があります。
名古屋などでは床の間に掛け軸のように命名書を飾るそうです。
お宮参り
お宮参りは生後約1ヶ月の頃に行う行事です。
お七夜のところでも触れた通り、昔は赤ちゃんが生後間もない時期に亡くなるというケースが少なからずありました。そのため生後1ヶ月の頃になると、土地の守り神と初対面するために神社に参拝するのです。
お宮参りの日にちについては厳密に定められているわけではありませんが、一般的には男の子は生後31・32日目に、女の子は33・34日目に行うとされています。
お宮参りだからといって参拝時に特別なルールがあるわけではありません。
ですから、参拝の際には通常通り、まずは手水で手と口をすすぎ、その後2礼2拍1礼をしてお参りをします。
祝詞をあげてもらう場合には事前の予約が必要な神社もありますので、その点に注意が必要です。
そしてその際には神社に玉串料を納めることになります。玉串料は一律で金額が決まっている場合もありますし、特別定められていない場合もあります。決まっている場合にはその金額を納めれば良いでしょうし、もしも決まっていない場合には大体3000~5000円くらいが相場と言われています。
玉串料は白い封筒か祝儀袋に入れて、「御玉串料」と赤ちゃんの名前を記入して納めます。
お食い初め
お食い初めは生後100日目に行う行事です。
歯がはえ始めるこの頃に、一生食べ物に困ることが無いように、という願いを込めて行われます。
お食い初めの際には一汁三菜に則った祝い膳を用意します。
その具体的な内容は、尾頭付きの魚・赤飯・煮物・香の物・お吸い物、です。
そして丈夫な歯がはえることを願って「歯固めの石」と呼ばれる石も用意されます。
食べる順番は「ご飯→汁→ご飯→魚→ご飯」で、3回繰り返します。
このように用意される祝い膳ですが、実際に赤ちゃんに食べさせるというわけではなく、食べさせるフリをしていきます。
ここで食べさせるフリをする人のことを「養い親」と言い、男の子には男性が女の子には女性が行います。
養い親は親族の中の長寿の方にお願いすることが多かったようですが、最近では赤ちゃんの両親が行うということも多いようです。
祝い膳を用意する際、正式には漆器を使うことになっていますが、最近ではベビー用食器で代用するというケースも多くなってきています。
また、祝い膳も全て手作りで用意するということも可能ですが、祝い膳のセットが販売されていたりもしますので、それを利用するのも便利でしょう。
赤ちゃんが生まれてから100日目までの間には、このような行事があります。これらの行事は必ず行わなければいけないというものではありません。しかし、昔から赤ちゃんの健康と健やかな成長を願って行われてきたものですから、ぜひ行うと良いでしょう。
とはいっても、この時期に最も大切なことは母子の健康です。生後すぐの時期というのは母子ともにデリケートな時期ですから、まずは体調を優先してできる範囲内でこうした行事を取り入れていくというのが良いでしょう。
地域特有の行事といったものも数多く存在すると思います。みなさんの地域で行われている赤ちゃんの成長を願う行事、あれば是非教えてください。