小賢しいヤツ…鬼平犯科帳の長谷川平蔵、実際は時代劇のイメージとはかけ離れていた!:3ページ目
意外と酷評な平蔵……
平蔵は庶民からの評価は良かったのですが、火付盗賊改方の同僚からの評価は悪かったようです。平蔵のライバルである森山孝盛は「小賢しいやつ」と平蔵を批判しています。
また、上司である定信からも嫌われていました。その理由は不正を行ったからでした。
平蔵は人足寄場の予算増額を定信に訴えますが却下されます。困った平蔵は運営費をまかなうために銭相場(今でいう投資)に手を出してしまいます。
定信にとってこの行為自体が嫌っていた田沼意次を思い起こすものであったので、前述したような結果となってしまうのでした。
最後に
時代劇のイメージが強いので長谷川平蔵=誰からも慕われる人物と思いがちですが、意外と史実では庶民しか平蔵に対していい印象を持っていませんでした。
頭一つ飛び出ると批判や嫌われるのは世の常だと思ってしまいますね。
参考文献:水戸計「江戸の大誤解」彩図社