男らしすぎる!天下人・豊臣秀吉が称賛した大名・鍋島直茂の活け花エピソードを紹介:4ページ目
終わりに
とかく平和になると武辺者は疎んじられ、時流に乗って賢(さか)しらに立ち回る器用者が重んじられ、出世していくのが世の習い。
しかし、その平和な世は不器用な者たちが戦いの末に勝ち取ったものであり、そんな武士としての意地が、今回のエピソードに感じられます。
「治にあって乱を忘れず」
「武」とは本来「戈(ほこ)を止める」すなわち「戦わずにすむための力」を意味します。
本当に強い者こそが平和を勝ち取り、守ることが出来る。その真理は、今も昔も変わらぬ「武」の精華と言えるでしょう。
※参考文献:和辻哲郎編著『葉隠 上』岩波文庫、1982年10月1日